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研究室見学を随時受け入れています.他学科,他大学,社会人,どなたでも歓迎します.事前に山本までメール下さい.

学部生・大学院生で研究室に興味のある方へ

研究内容

山本研では主に計算機を使って研究を行います.対象は,生体分子や高分子,コロイド,水など色々ありますが,複雑な現象がなぜそうなっているのか(メカニズム)を,原子・分子レベルからナノ・マイクロスケールまで理解しようとする研究を行っています.背景にあるのは,粒子同士の多体相互作用から生じる力学現象で,新規の物理現象の発見,解析,モデル化,工学応用を目指しています.
具体的な内容や研究成果はResearchPublicationsを見て下さい.
分野は,生物物理学,熱工学,計算科学になります.

研究室の方針(学生向け)

研究を進める上で重要なのは,論理的に考えることです.研究をしていて何か現象を発見したときに、なぜそうなるのか?メカニズムは何なのか?について考える能力を身につけていきます.また,論文に出てくる式や結果の意味を理解できることも重要です.
なので,プログラミング未経験者でもまったく問題ありません.基本的に,複雑なプログラミング技術は必要ありません(for文,if文,配列の使い方,ファイルの読み書きさえ習得すれば,研究できます).むしろ,自分が行いたい数値計算・処理がどうやればできるのか,アルゴリズムを考える能力が重要です.
「生物苦手なんですが..」や「生体分子の名前など覚えることが多い?」という質問もありますが,生物の知識がなくても問題ありません.覚えないといけないことも少ないです.自分が研究対象にしている分子についてざっと知っておけば,とりあえずは大丈夫です.むしろ,物理現象を考えていくので,輪講で学ぶ統計力学はきちんと理解する必要があります.

研究室での生活について:「研究室にどれくらいの頻度で行く必要がありますか?」「休みはありますか?」という質問をよく説明会などで受けます.コアタイムというのはありませんが,研究は1人で家に籠もっていても全く進みませんので,別段用事がなければ,平日は毎日研究室に来るように言っています(土日祝日は休み).また,解析して出てきた結果が正しいのか間違っているのか判断する能力(感覚)も,たくさん時間をかけて,失敗するという経験を多くしないと,身につきません.研究室のメンバーと話すことで,研究がどんどん進み,生活リズムもできてきます.
夏,春の長期休みも平日は研究室ミーティングや研究活動がありますが,息抜きで旅行に行くというのは大いに結構です.ただし,夏休み期間ずっと旅行に行きます・研究が進みませんというのでは困ります.

研究結果が出てきたら,国内・国際学会での研究発表,国際学術論文誌(英語)への投稿を行います.学部生でも研究の進捗が早いと学会発表に行きます.

国内・国外の様々な研究者との共同研究を行っています.現地に行ったり,テレビ会議システムを使って,国外の研究者と研究結果についてディスカッションします.

スケジュール

春学期は週2回,秋学期は週1回程度のペースで研究室ミーティングがあります.

  • 研究進捗に関する議論(通年)
    研究結果については,適宜,議論しながら進めていきます.議論していく中で,考えをまとめたり,何が足りていないのか,次に何をやればよいのか,ということを考えながら自ら積極的に研究を進めていきましょう.
  • プログラム輪講(研究室配属決定後)
    3年生は研究室配属が決まると,年明け2月頃から4月初旬くらいまで,週1回ペースでプログラミングの基礎を学びます.数値計算,分子動力学シミュレーションのプログラムをいちから自分で書いて、実際に実行・解析するところまでを学びます.
  • 統計力学輪講(春学期)
    4年生,M1は週1回ペースで研究する上で必須の統計力学について学びます.
  • 論文輪講(通年)
    週1回ペースで1〜2名づつ,最新の原著論文を選んで内容を発表し,全員で議論を行います.発表者は研究背景,手法,結果を正確に理解した上で,専門外の人にも理解してもらえるようわかりやすく発表を行う必要があるため,発表練習だけでなく,研究をする上での思考が身につきます.聴講者も知識を増やすことができます.

研究室メンバーの懇親の場として,歓送迎会,納涼会,OB・OG会,合宿,忘年会,新年会などが開催されます.研究終わりや外部から共同研究者の方がいらっしゃった際なども,懇親・情報交換会が不定期に行われます.懇親会はお互いを良く知るためだけでなく,研究に関する様々な情報交換や,学生にとっても普段聞けない研究以外の話などが多数聞けたりします.

山本から学生へのメッセージ

研究室選びは非常に重要です.特に将来,研究者や技術者になりたいと考えている学生にとっては,ある程度進路が定まります(ある程度と書いているのは,基礎さえしっかりしていれば,研究分野・テーマは色々と拡張・変更することが可能だからです).一方,学部や修士で修了する場合は,就職先と研究内容は直結しません.研究室でいかに自分が努力し,考え,工夫したかというプロセスが重要です.そういう意味では,英語の国際学術論文を出したという実績は,1つの物事を達成した,歴史に名を刻んだという事実になります.詳しくは,「就活 研究内容」とかで調べてみて下さい.
山本研では,興味やる気,この2つが重要です.
最近は学際的研究(multidisciplinary)と呼ばれる,様々な専門分野が集まって研究をすることが増えてきています.そのため,様々な専門家と話ができる分野横断的な視野を身につける必要があります.自分の専門性,得意分野を磨き上げたうえで,俯瞰力も身につけて下さい.
高性能の計算機を使って最先端の研究がしたい,学会や論文を発表して世界的に活躍したいと思う人にはおすすめの研究室です.学生のうちだからこそ許される時間をかけて研究すればするほど,失敗すればするほど,徐々に研究の面白さ,醍醐味がわかってくると思います.

Fellowships:

修士や博士の奨学制度や海外派遣プログラムなど,様々な制度があります.
日本学術振興会 特別研究員(DC1, DC2, PD)(国内)
JSPS Fellowship (applying from outside of Japan)

Contact: eiji.yamamoto (at) sd.keio.ac.jp